es koyama in salon de chocolat paris

京番茶

京番茶

一服のシガーを 嗜むように
ゆるりと楽しみたい
スモーキーで甘い一粒

やかんに入った京番茶を飲んでは遊びに出かけ、帰ってきてはまた飲んで…。私の母は毎日、京番茶を大きなやかんに沸かして作っておいてくれたので、それは子どもの頃の私にとって最も身近な飲み物でした。おやつのチョコレートを頬張る時ですら、京番茶といっしょにいただくのが習慣になっていたので、私の口の中では京番茶とチョコレートが頻繁に共存していたのです。正直に申し上げると、その時はチョコレートに京番茶が絶妙に合うと思って飲んでいたのではなく、ただのどが渇いて飲んでいただけ。残念なことに私は味の違いがわかる早熟な子どもではありませんでした。月日は流れてパティシエとなり、ショコラのアイデアを考えていた時、初めてその時の味覚を思い出しました。もしかしたら京番茶は本当にチョコレートと合うのでは?!そんな閃きに誘われて作ったのが、このボンボンショコラです。どうやら味覚の記憶が良かったことだけは幸いしているようです。
まるでスモーカーに用いるチップのように、あるいはコヒーバのシガーのように、スモーキーで甘く、個性的な風味の京番茶。その強烈な個性とのマリアージュをもくろんで選んだのは、マダガスカル産クリオロ種カカオ豆のミルクチョコレート。このショコラ独自の個性的で独特なアロマと酸味が、京番茶の風味をより一層引き立たせてくれます。京番茶以上に京番茶を感じられ、最後まで口の中で香ばしい余韻を楽しめる一粒です。