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内海祐輝パティシエの写真 内海祐輝パティシエ(担当:小山ロール、パティシエ歴16年目)「ベストなタイミングを見計らって、“美味しい”の瞬間を逃さない!」

今は主に小山ロールの生地づくりを担当しています。生地を混ぜ合わせる時、機械は使わず、必ず手を使うのが鉄則です。なぜなら、卵白のコンディションは砂糖の入れ方や気温などによって、同じ分量でも毎日微妙に変わってくるから。その微妙な違いを手の平で感じ取り、混ぜる回数を増やしたり、減らしたり、大きく回したり、小さく回したりします。そうやって、いつもベストな「点」のタイミングを見計らっているのです。混ぜるという作業は動きがあり「線」ですが、ベストなタイミングは「ここ!」という一か所。状況はいろいろでも理想の到達点は同じなんです。だから、その「点」を目指して、「線」の部分の作業が自動的になってしまわないように、感覚を磨ぎ澄まして、そのときどきの違いを読み取り、変化に応じていくように心掛けています。“美味しい”を実現する点の瞬間を逃さない!それを課題に小山ロールの生地を作っています。

ところで、私はパティシエになって16年目、シェフとは以前にいた店からお世話になっており、10年以上のお付き合いをさせていただいています。私がシェフからずっと言われ続けているのは、お菓子作りの技術だけでなく、内面を磨くことの大切さ。自分を見つめ直すことが難しくなかなか変われない私に、シェフは「頑固やなぁ」と言いつつも懲りずにご指導いただいています。たとえば、私は後輩を育てることが実はあまり得意ではありません。目にとまった部分を見て、ついつい辛口に指摘しすぎてしまうようです。そんな私を見て小山シェフは「人を褒めなさい」と言われます。「良いところは褒めないと、叱るだけでは興味を持ってもらえない。相手の立場やチームワーク全体のことを考えるなど、バランスが大切」と教えていただいています。“人を育てる”ということは、それ以上に自分自身を見直し、育てることでもあり、本当に難しいですね。目指すは「ケーキも作れて、魅力的な人」。日々研鑽します。


内海パティシエの必殺アイテム「カード」の写真 内海パティシエの必殺アイテム「カード」

せっかく一番いい状態を見極めて生地を混ぜ合わせても、鉄板に移す時にこねくり回していては、状態が変化してしまいます。生地がベストの状態にキープするため、なるべく触る回数を減らし、手早く鉄板の四方に生地を行き渡らせるために使うのがこの道具です。


お気に入り「パンザン」の写真 お気に入り「パンザン」

ローストした胡桃の香りを移しながらカリッと香ばしく焼き上げたラスク。バターと胡桃の旨みがギュッとつまった濃厚な味わいは、毎日食べてもあきません(本当です)。シェフも大好きと太鼓判を押されるこのラスク。王道を行くお菓子ではありませんが、一度食べたらファンになっていただけることうけ合いです。