パティシエエスコヤマ研修旅行記2017

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Vol.13 5月14日 5日目:Cafe Pesto WRITER:桂川 佳也

5月14日、ハワイ研修4日目の夜、シェフとのお食事のレポートを担当させて頂きます、桂川佳也です。

エスコヤマでは、主に生地全般と小山ぷりんを創らせて頂いている部署の"ミュゼ"に所属しております。普段中々ご一緒させていただく機会がないシェフとのお食事という事で、料理のお話や、普段の仕事のお話など多くの事を聞けるチャンスだなと、今回の研修の中で最も楽しみにしていたイベントです。

今回は、シェフ、マネージャー
チームトラベルクラモトの蔵元さん、ハワイの旅行会社のニッキーさん、ショコラ担当の中川豊さん、営業管理本部の大内未来さん、オペレーターの中村恵子さんと、一緒にお食事をさせて頂きました。

ハワイ島のヒロというオールドタウンのメインストリート沿いにあります、"カフェペスト"というレストランに連れていっていただきました。

今回行かせて頂いた”カフェペスト”は、自家製ピザや、ハワイ島で取れた新鮮な野菜やシーフードが楽しめる地元でも人気のイタリアンレストランだそうで。予約していた時間は、夜7時で混み合う時間ではありましたが、席数が約120席ある広々とした店内も常に満席で、次々とお客さんが入ってきて大変賑わっておりました。

ペストの料理は、パスタとピザがオススメと蔵元さんからお伺いしていたので、自分の好きな物がオススメとだけあって、気持ちが高ぶりながらメニューを選ばさせて頂きました。
選んだ料理デザートを紹介します。
一品目(シュリンプのナチョス)

餃子の皮を上げたような生地にプリプリのシュリンプがのせてあり、上にタルタルソースがかかっていました。脂分の多いマヨネーズを元としていながらも酸味や辛味の利いたタマネギやパセリなどさまざまな材料を盛り込んでいるため、フライなどの揚げ物やこのシュリンプのナチョスなど、味の濃い料理をさっぱりといただけます。パリッとしたチップスの食感と合わせれば、ハワイのような暑い場所でも食欲がそそられる一品でした。

2品目(カラマリフライ)

イカのフリットですが、日本で食べるものに比べ、イカの歯切れが良く味がしっかりした味でした。ソースが酸味のあるソースでベトナムのヌクチャムというソースの味に似ていました。衣にメレンゲを加えて揚げる、フリット。外はカリカリ中はふわふわに仕上がっていました。

3品目
(カラブレッソ ペスト マリナーラ)

カラブレッソとは、スパイシーな香辛料を使った焼きソーセージ
ペストは、イタリアのジェノバ地方発祥の香草バジリコを使った調味料
マリナーラは、あっさりとしたトマトソース

名前の通り辛みの効いた肉をトマトソースで絡めた、バジル風味のパスタです。
特に、バジルとトマトは相性が良くお互いの風味を引き立てるため、パスタの味の奥行きをだしているように感じました。

4品目
(クワトロフォルマッジ)

日本でもお馴染みになったクワトロフォルマッジ!クワトロフォルマッジ(Quattro formaggi)はイタリア語で『4種のチーズ』と言う意味。文字通り、4種のチーズを贅沢に使ったピザです。
ピザが美味しいと評判のお店だけあって、たっぷりのチーズのその下にトマトソースがあってとナポリ風の生地にもベストマッチしたピザでした。
ハチミツもかけて、チーズの塩味とはちみつの甘さとの相性も抜群な一品。思いだした頃にふと食べたくなる不思議な魅力があります。

5品目
(カニのコロッケ)

カニの風味が、印象に残る一品です。
シンプルですがカニの香りが豊なため、それだけで食欲がそそられるようなコロッケでした。きちんと素材を生かしているなと思いました。

6品目
(チキンとキノコのリゾット)

味が、濃すぎずあっさりとしていましたが、口当たりは濃厚で味と口当たりのバランスがとれていました。
さらに、バルサミコ酢をつかったソースが決め手となり、米の芯を少し残したリゾットの特徴に酸味が合った一品。

7品目
アヒ(マグロ)のサラダ
ハワイ沖で捕れた新鮮なメバチマグロを使ったサラダ。ハワイでは、マグロはアヒと呼ばれています。レモン入りのソースでさっぱりと頂きました!

8品目
リリコイ (チーズケーキ)

ニューヨークスタイルのチーズケーキ。リリコイは、ハワイ語でパッションフルーツのことです。口当たりは、あっさりとしていてなめらかでした。チーズの風味もさわやかで、パッションソースの酸味の効果でより一層さっぱりとした食べやすいチーズケーキに仕上がっていました。次々と口に運ぶことができそうなくらいでした。

9品目
(バナナ フォスター)

バナナフォスターは、焼いたバナナにアイスクリームを添えたデザートのイメージが強かったですが、このお店のバナナフォスターは、温かいバナナのスポンジケーキにクリームを薄くサンドして、上にはドライバナナとキャラメリゼがのせてあるケーキでした。
スポンジの温かさとキャラメリゼしたドライバナナの食感が実に合っていて、優しい味わいです。

 ドリンクは、白ワイン (シャルドネ)をいただきました。
 味は、薄めで酸味も柔らかい優しい白ワインです。全体的に薄味の物が多かったので、この白ワインの優しさはどの料理にも凄くマッチしていました。合いすぎて、ついつい飲み過ぎてしまう位でした。

 白ワインとハワイの料理が何故こんなに合うのか、考えてみました。
 以前、シェフと一緒に京都の"祇園ささき"さんで食事をさせて頂いた時に仰っていた事を思い出しました。その時食べた料理の中にお酢の効いた料理があったのですが、シェフはその料理の後に、白ワインを飲まれていました。私も同じようにその料理を食べて、白ワインを飲ませて頂いたのですが、その時あまりワインが好きでなかった私が凄く美味しく感じました。
 その時シェフが仰っていたのが、白ワインの酸と料理の酸が良く合うのだと仰っていた事を思い出しました。今回レストランで食べさせて頂いた料理にも酸味のあるソースが使われていました。また、白ワインは比較的くちあたりがさっぱりして、ライトなものが多いので、日本料理のような繊細や家庭的な味に合わせると、料理の味を壊すことなく、引き立てるんだなと感じました。
 今回の研修により、ワインと料理の組み合わせについて、再度勉強させていただき、ますます興味が湧きました。まだまだ知らないことだらけですが、どんなワインを合わせると料理がおいしくなり、さらにマリアージュを生み出すのかをとえながら、まずは自分が合うと思ったものとどんどん合わせていこうと思います。

ハワイは、気温は暖かく、街の人々の雰囲気もラフで気負しない温かみが印象的でした。その温かみが料理の味付けにも出ているのか、どの料理も濃すぎず優しい味付けのものが多かったです。
ハワイのグルメ賞ハレアイナアワードを何度も受賞しているレストランで、自然な味がお酒と合っていて店内もオシャレで賑やかでした。 何度も受賞されているのが納得のいくレストランです。

食事中は、シェフも気さくに僕達に話をして下さり、和やかなムードの食事で、中村さん、大内さん、中川さんの普段の仕事のご活躍ややり取りの様子について話されていて、皆のことを良く見、一人一人の良い所を理解して下さいるのだなと思いました。

また、シェフより、私の仕事についても熱いお話を頂きました。
自分がしたいと考えていることが実行にうつせるように、まず目の前にあることをしっかりとこなし自分の視野を広げていかなければならないと思っています。

私自身、エスコヤマで働かせていただいて、今年で5年目になります。後輩も下につく立場の中で、より多くの後輩をついてこさせられるような先輩になって欲しいというお言葉も頂きました。夏からは、部署を任せて頂く立場になりますので、今回シェフから頂いたお言葉も身にしみましたし、今後の活力にもしていきます。
今年もまた、研修に連れて行ってくださりありがとうございました!!

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