現在、エスコヤマのお庭を担当して下さっている庭師M(松下裕崇さま)のアシスタントスタッフを募集しております!ご興味のある方は下記の連絡先までお問い合わせくださいませ。
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es koyamaのお庭の植物たちはまだ寒さの残る早春から様々な植物たちが咲き始めます。
スノードロップ、スイセン、クロッカスなど春咲きの球根たちがまず顔を出し、
彼らが咲き終わるころに、次は春咲きの木々達が花を咲かせてゆきます。
マンサク、トサミズキ。そして、今アジサイの花はピークを迎えつつ、ヤマモモの実も少しずつ熟してきました。
小山シェフの自宅のブラックベリーも、もうそろそろ収穫の時期を迎えることだと思います。
この時期には、小山シェフ自らブラックベリーの実を収穫するのが日課なんですね。
いろいろな植物が芽を出し、花を咲かせ、実を付け、今年もお庭は夏の成熟したお庭に向かってゆきます。この時期の植物は人生を謳歌するがごとくたくさん茂っている、そんな中、あまり誰も気がつかないのですが、実は春一番に咲いた球根たちの葉っぱはもう生気を失ったかのように、倒れてしまっています。
ムスカリ
小山菓子店前 これも春に咲く球根。着実に増えてきました。
枯れてしまったのかな、と心配になるのですが、そうではありません。来年春になるとまた彼らは一番に芽をだすのです。
不思議ですよね。
なぜ、春咲きの球根たちはわざわざ寒い頃から芽を出し早々に花を咲かせるのでしょうか?
そして、なぜこれから暖かくなり、雨もたくさん降る時期を前に、彼らは枯れてしまうのか?
カフェhanare前「スノードロップ」
エスコヤマで一番早く咲く球根です。
女子トイレ前 太陽はもろ刃の剣。
これからの強い紫外線は植物の葉を痛めます。
ここは一日中、直接太陽が当たることはありませんが、
逆に葉っぱが太陽で焼けることもなく、
やわらかい緑の葉が秋まで続きます。
さて、話は急に飛びますが、小山シェフがお話されていたことの抜粋です。
この前小山シェフが朝の朝礼でスタッフの方々に対してこんなお話をされていました。
「自分を知ることが大事。まず、己の弱点や自分の置かれている状況、役割を客観的に理解して、弱点をどのように克服するか、その置かれている状況で自分が一体何の役にたつだろうか?そこをしっかり理解し、周りの人の役に立つようにすれば、結果として自分の力がついてゆくのです。
これだけはよく覚えておいてほしい。自己の弱点を克服したとき、自然と自分の良さが前に出てくるから。でも勘違いしないでほしい。なんでもできるようにならないとダメ、といってるわけじゃないし、けっして、皆に小山進のようになってほしいと望んでいるわけではありません。最終的には自分の得意なことや、自分にしかできない仕事に集中しなければならない時期がみんな来るんです。その前に、己を知ることで、自分の弱点を補い、自分の特徴が生きるよう、そして、若い時から周りの人の役に立つ経験を通じて、自分という個性の輪郭を作っていってもらいたい。」
ロジラの丘にて。この種類のクレマチスは根本が影で葉は半日でも日が当たれば十分です。
たまたまその場に居合わせたのですが、この話を聞いて「はっ」としました。
小山シェフがスタッフに語っていたことを聞いて、植物も同じだと、感じました。植物は常に自分の弱点と向き合って生きています。また、人間も、誰かの役に立つために生きている、つまり、人間も自然も同じ理由で存在しているってことなんですね。本当にすごい話だったと思います。人間の社会も自然も見方によっては、「弱肉強食」にも「お互いがお互いのために生きている」様にもみえます。しかし、自分ひとりで生きているわけでもなく、また自分のために生きているわけでもないのだと思います。必ず、誰かに助けられて生きていて、逆に、誰しもが誰かの役に立つよう、役割を持って生まれてきているのだと思います。そして、自分を知ることで、自分の役割にも気が付くのかもしれません。小山シェフが言うように、誰かの役に立った結果、その人らしさが形づくられてゆくのでしょうね。そう思えば、自分は何のために仕事するのだろう、と悩んだり、人の仕事を羨んだりする必要はなくなります。
そのためにはまず、「自分を知る」、ってことが大事ってこと。
それは植物の生き方の原理とまさに同じだと思います。
小山シェフはよく言います、
「原理原則はなんでも一緒や」と。