
30日(20℃以下)
箱サイズ:縦10× 横23× 高さ3.5cm
特定原材料等28品目:乳成分、大豆
販売開始予定:2025/12/1(月)~
深い深いお茶の世界と向き合う中で、常に新しい提案をして下さるお茶の“深掘りスト”の紹介によって素晴らしい6種類のお茶との出会いがあり、シンプルに“お茶だけ”でボンボンショコラを表現できました。 ワインやコーヒー、カカオと同様にお茶も品種、テロワール、作り手によって特徴が異なる上に、独自の文化や深い歴史があります。 太陽の光を燦々と浴びて育った茶葉は、それらの要素と、茶摘み・製茶等の工程で関わった人々によって、複雑味を持った味が形成され、最後には水の中で全てを出し切って人々に飲まれてゆくのです。パッケージにもそのイメージを反映し、お茶の個性が生まれる様々な場面を、切り取った布地に見立て、パッチワークで繋いだデザインにしました。所々にある水色は「水」を表しています。 それぞれのお茶の一生を、ショコラを通して感じてください。
華やぎの奥から漂う、
古樹の深い余韻
標高の高い雲南省は、気候条件がダージリンに近く、一般的な茶園の紅茶はその特徴によく似ています。 しかし、完全無肥料無農薬で放置され、野生化した古樹の茶葉は、同じ高山紅茶でも格の違う香りの密度と余韻の長さを備えています。 本作は春に摘まれた極上の原料を用い、あえて若芽よりも成分が充実した一芯二葉を選びました。 葉が充実し、ポリフェノールや香気成分が最も豊かになる時期の茶葉を用いることで、全体に深みが生まれています。 萎凋は時間をかけて行い、ダージリン・オータムナルを思わせる気品ある芳香を纏わせました。 赤みを帯びた茶葉に宿るのは古樹素材ならではの濃い余韻と、花を思わせる立ち上がりの香り。 伝統と意図的な工夫が交差する、雲南紅茶の新たな一頁です。
時を超えて愛される清雅な味わい
武夷岩茶の中でも特に珍しい品種「素芯蘭」。 1943年の文献にも記録が残る、歴史ある岩茶です。 天心岩の正岩区で育まれた茶樹から摘まれ、岩壁に抱かれた土地ならではの、液体に厚みを感じさせるしっかりとした骨格を感じさせます。 名は東洋蘭の一種に由来しており、蘭の花を思わせる清らかで気品ある香りが特徴。強い焙煎香や華やかな香りが主流となった現代においても、素芯蘭は丁寧な温度管理による焙煎によって、蘭を思わせる清らかで品格ある風格を保っています。 流行に迎合せず静かに輝きを放つその仕上げは、華やかさよりも“品格”を重んじる愛好家を魅了する、クラシック音楽のように時を超えて語り継がれるべき岩茶の逸品です。
雲南高地の古樹が育む濃密な甘み
雲南省永徳県徳党鎮北斜面、標高およそ2,000m域で育った古樹茶葉が原料。 山地の斜面が標高と樹齢のグラデーションを生み、街から離れるほど良好な古樹が見られます。 本作は散茶状態で一年間の好気熟成を経て緊圧しているため、発酵は安定して制御されています。 香り高くまろやかな口当たりに加え、コクの深い味わいと長い余韻が楽しめます。 日照に恵まれる地勢ゆえ総じて華やかな香気傾向があり、採取量が限られる稀少性の高い熟茶です。
花果香が広がる、新たな正山小種
一般に正山小種といえば燻した香りをもつ紅茶が知られますが、「正山小種 花香」はその印象を覆す系統で、果実や花を思わせる香りを主役に据えたスタイルです。 自然栽培による実生茶樹を用い、直根をもつ実生ならではの高いミネラル吸収力が、厚みのある後味を生みます。 標高1,100〜1,300mの茶園で育った若木の茶葉を、奇種よりやや短めの発酵で仕上げ、最後に炭火で低温長時間焙煎。 熟成が進むことでローズのような香気が立ち上がり、桃やマンゴーを思わせる甘く華やかなニュアンスが重なります。 燻香をまとった従来の正山小種とは異なる、花香系ならではの表情を持っています。
老樹が生む蘭香と深い余韻
烏岽山脈中部・鳳溪坑邊村、標高約700mに立つ樹齢70年の老欉から摘採した単叢です。 芝蘭香型に分類され、蘭を基調とする清らかな香気に、コブシの白花、ほのかなジャスミン、さらに熟したメロンのような柔らかな甘香が重なります。 老欉ならではの滋味は余韻の深さとして表れ、飲み下ろしたのち、味わいが体の芯へと落ちていく感覚が残ります。 華やかな香りと重層的な後味を併せもつ、鳳凰単叢の真価を示す一煎です。
野生古樹が生む透明感
標高2,100〜2,300m域の村から遠く離れた高地に自生する古樹が原料。 かつての茶園が30年以上放置され半野生化した「野放茶園」で育つ樹は推定100〜150年に達し、昼夜の寒暖差が成分を凝縮。1芽2葉の春葉を用いた、透明感と密度の高い香気が特徴の白茶です。 草木や紫蘇、蜜、白桃を思わせる爽やかな香りに加えて、ウンカの作用に由来するとされる、ほのかな蜜香(マスカテルフレーバー)のニュアンスも。 水出しにして、その美味しさを際立たせました。