出品アイテム || サロンデュショコラ2014 es koyama

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出品アイテム

SUSUMU KOYAMA’S CHOCOLOGY 2014 SENSE 直感に導かれた、発想のオリジン=源流へ。

2014年はシェフ小山にとって2つの新しい挑戦の年となりました。ひとつ目は「ショコラティエ+カカオティエ」という“2つのスキル”への挑戦。既製のクーベルチュールからショコラをつくるショコラティエとしてのみならず、カカオの育成・発酵・乾燥・焙煎といった行程からショコラづくりにアプローチ。まったくオリジナルなクーベルチュールで、新たなカカオの世界を表現するカカオティエとしての創造は、今まさに始まったばかりです。 そしてもうひとつの挑戦は、10月末にパリで行われるサロンデュショコラでの4年連続「5タブレット獲得」。また同時に「最優秀賞受賞へのリベンジ」も照準に入れています。2013年に最優秀賞を逃した時は、「自分の周囲だけ時の流れがスローモーションになったような、一種のアウェー感に包まれた」と振り返るシェフ小山。2014年は、その時に深く感じた“悔しさ”という感情からのスタートとなりました。 今年からC.C.C.のデギュスタシオンへの出品規定が従来の“カテゴライズされた5作品”から“自由課題の4作品”へと変わったこともあり、「これまで以上により自分らしく、表現の翼を広げていきたい…」そんな気持ちで1年かけて作品を練り上げました。その結果、紡ぎだされた今シーズンのテーマは「SENSE」。生まれてから50年間、シェフ小山が生きてきた中で出会ったさまざまな刺激をキャッチしてきた感受性。さらには、第六感の確信に導かれたアイデア。それらのSENSEによって、11ヶ月の間にインプットされたさまざまな感性のモチーフを連鎖させ、熟成させ、1ヶ月半ほどで一気に形に仕上げたものが今回の作品です。もはや守るべきものは何もない。自分本来の素直な感情と直感で直球勝負を挑んだ4作品。それが2014年のコレクションの本質です。

No.1 2コロンビア

奔放なファム・ファタルとの出会いのように あるがままの2つの個性が重なり合う1粒

それはまるで、生まれながらに奔放でわがままな女=シエラネバダ67%と、人生を重ねた包容力のある男=トゥマコ66%のように。2つの異なるジェンダーをイメージさせるカカオが出会い、重なり合って、一つに溶け合いました。人目を惹くエレガントで華やかな赤ワインやレーズンが薫るシエラネバダには、実はほのかな渋みが潜んでいます。そのクセになる“わがままさ”の魅力に気づいたときには、誰もがその味わいの虜に。そんなファム・ファタル(運命の女)な性格を持つシエラネバダには、スパイシーかつスモーキー、落ち着いた芳香漂うトゥマコがそっと寄り添います。互いの個性を引き立て合い、これ以上はない心地よさに満ちたマリアージュが完成したのは、カカオの源流・コロンビアの大地で育まれた2種類のエスコヤマ・オリジナルクーベルチュールだからこそ。それぞれの個性をより高めるための発酵・天日乾燥・焙煎に一から取り組み、試行錯誤の末に誕生した一粒の結晶。世界中の人々に自然のままの「カカオ本来の味わい」のすばらしさ、感動をお伝えしたくてつくりあげたシェフ小山の自信作です。

No.2 桜の葉 & フランボワーズ

桜の葉の風味 × フランボワーズの酸味の斬新 艶やかに薫る新しいアプローチのショコラ・ジャポネ

花も見頃を終え、散り始めた桜。花びらの愛らしい薄桃色とは異なり、この頃の桜は花芯や新芽の艶やかな緋色が目を引きます。その様子から連想するのは、美しくもはかなげな後ろ姿の着物の女性。その独特の和の風情に斬新な発想をプラスして閉じ込めたのが、この一粒です。桜の香りと味わいのイメージは、実は花ではなく葉に潜むものです。桜の葉に含まれるクマリンという成分がその源。熊本県南阿蘇のソメイヨシノの葉には、そのトンカ豆にも似た香りのクマリンが豊富に含まれています。桜の葉を生クリームでアンフュゼして香りを移し取り、カカオ分40%のショコラオレのガナッシュに。下層にはマダガスカル産クリオロ種のカカオ64%でつくられたフランボワーズの甘酸っぱいガナッシュを添えました。桜の葉の個性豊かな「和の香り」×フランボワーズの華やかな「西洋の酸味」という、これまでにないコラボレーションは、限りある命の一瞬の輝きを鮮やかに表現し、新しいアプローチのショコラ・ジャポネが完成しました。

No.3 こがし醤油

醤油が焼けるこうばしい香りに誘われて カカオ+醤油・魅惑の「重ね味」

鉄板焼きの最後に供されるガーリックライス。その味付けに、鉄板の上にジュッと音を立てて落とされる醬油は、やがて焦げる直前で美味なる香りを放ちます。この醤油の中の糖分が熱に反応してこうばしさを醸す「メイラード反応」のからくりを、そのままショコラに応用。熱した醬油はキャラメル化する直前に生クリームと合わせて、醤油特有のこうばしい香りをそのままカカオ分40%のショコラオレに閉じ込めました。さらにアクセントとして焦がし醤油のガナッシュの上には、京都の老舗料亭「下鴨茶寮」から生まれた「料亭の粉しょうゆ」を重ねて。作家の小山薫堂氏から紹介されたこのオリジナルの粉醤油は、柚子皮やスパイシーな一味唐辛子がほのかに薫る、まったく新しいパウダータイプの調味料。シェフ小山は白身魚の刺身にふりかけてその味を初体感。すぐにショコラのアイデアへと結びついたのだとか。その後、さまざまな手法で試行錯誤を重ねた末、ようやく焦がし醤油のガナッシュと粉醤油を独立した二層の「重ね味」として用いたことで、味の輪郭が決まりました。醤油のうま味とショコラオレのマリアージュがまろやかにお口の中で溶け合い、重なり合う醤油の風味が時間差で広がっていく…まさに日本料理の一皿を彷彿とさせるようなコラボレーションをお楽しみください。

No.4 抹茶&パッションのプラリネ

抹茶の苦み×パッションの酸味 × ショコラオレの甘み その見事な調和の鍵はヘーゼルナッツの旨み

シェフ小山が思うおいしい料理の3大要素、それは「①苦み×②酸味×③甘み」とそのバランス。3種の茶葉を石臼でなめらかに挽いた京都・宇治の極上抹茶の苦み。パッションフルーツのフルーティで鮮やかな酸味。南アフリカ産クリオロ種カカオのショコラオレ38%のまろやかな甘み。この3つの個性をヘーゼルナッツのマイルドでコクのある深い甘みで見事にバランス良くまとめあげているのが、エスコヤマ・オリジナルのプラリネノワゼットです。水溶性の抹茶ガナッシュがまずお口に入れるとすぐに溶け出し、続いて油性のヘーゼルナッツのプラリネがシャリシャリとした食感の後、時間を置いて溶け始めます。その様子はさながら、さまざまな味覚が複雑に絡み合い、豊潤に広がっていくお口の中の小宇宙。一粒で料理のコースを味わうような満足感に満ちています。抹茶とパッションという一見斬新なコラボレーションも、個性が強い素材どうしであるだけに、それらが調和したときの味のインパクト、はじける華やかさが楽しい作品。日本人ショコラティエだからこその発想と味覚の感性を存分に表現した、オリジナルな一粒です。