vol.29
「サプライズのその先」
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この前、朝、コヤマシェフから電話あり、
「少し相談したいことがあるから、カフェに来てくれ。」と電話があったので、
お店のカフェに行きました。
コヤマシェフとは朝コーヒーを飲みながら、最近あったホットな話をお伺いすることはよくあるので、何気なくカフェを訪れ、コーヒーを飲みながらお話をしていました。
すると、突然、
 「Happy birthday to you 」という歌声が背後から聞こえてきたので、振り向くと、大勢のスタッフの方々が大きなケーキを持って立っているではありませんか!? びっくり。一瞬「今日は誰の誕生日?」と思いましたが、そういえば、私、その日が誕生日だったんです。ケーキの上はに似顔絵らしいものが描かれたチョコレートのプレテートが乗っていますが、それが何ともリアルに私の顔なのです。余談ですが、普通そんな時は少しはかわいくデフォルメしてくれると思うのだが、かなり私に似せてきているせいで、自分の顔ながら少し気持ち悪い。しかも、かわいくデコレーションしたフルーツ達がその顔の気持ち悪さを際立たせているようでした。それでも、本当にうれしかったです。私のリアルな顔を作ってくれた方も、気持ち悪さに耐えて可愛いフルーツのデコレーションをしてくれた方も、忙しいエスコヤマの朝、たくさんのスタッフの方々が私なんかの為に忙しい仕事を抜け出しサプライズに参加してくれたこと、本当に本当にうれしかったです。
「今日ぐらいは早く家に帰ってやれよ。大人でも大きいと思うケーキは子供達にとっては本当に大きく感じるから、必ず子供達の記憶にいい思い出として残るよ。お前の子供ら、喜ぶぞ。いつもありがとうな。」と言ってコヤマシェフが本当に大きなケーキを手渡してくれました。私のことだけでなく、私の子供のことまでも考えてくれていることに本当に涙がでそうでした。

コヤマシェフに手渡して頂いた大きなケーキ

 人が大事にしているものを同じように大事に考えてくれること、それはその人に対する優しさ以上にその人の心に響くものなのですね。
「人をどのぐらい深く思うか」ということは、シェフの大事にする「丁寧さ」を身につけるとても大事な鍵であるということが、今回のサプライズを通じて、しみじみ心に染みてきました。
丁寧さを身につけるには、まだまだ、道のりは遠そうです。

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更新日12.7.9


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